日本ライフオーガナイザー協会

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2025.06.13

持ち続ける心理と溜め続ける心理:ものが増え続ける2つの心理的罠〜同時通訳付きウェビナー


吉村あきこ
吉村あきこ
CLOプログラムディレクターの吉村あきこです。今月もCLO資格認定プログラム受講メンバー(ICD会員)のみが参加可能なICDウェビナーを受講しました。

ライフオーガナイザー1級資格取得後、協会会員のみがさらなるスキルアップのために受講できる専科資格の1つに「CLO資格認定プログラム」があります。慢性的に片づけられない人をサポートするための専門的な知識を得られる専科講座で、米国の研究団体(ICD)の最新プログラムを日本語で学べる特別なものです。

受講開始すると、日本語に翻訳された40以上の動画・音声プログラムでは30年以上の試行錯誤から得られた確かな知見を学ぶことができます。両方を取り入れることで視野が広がり、柔軟な思考と確かなスキルが身につきます。

ICDがほぼ毎週開催しているウェビナーでは、現代のニーズやトレンドに対応した最新情報を効率的に吸収でき、即実践に生かすことができます。
現地のプログラムなのでもちろん英語ですが、月に1度、プロボノの通訳の方に入っていただき、日本語で学べます。

6月は「持ち続ける心理と溜め続ける心理:ものが増え続ける2つの心理的罠」をICDウェビナー受講し、CLOプログラム受講メンバーの大阪府・高知県在住 宮本ちかこさんにレポートいただきました。

宮本ちかこ
宮本ちかこ
ジャクリーン・リフキン博士の「持ち続ける心理と溜め続ける心理:ものが増え続ける2つの心理的罠」に参加しました。博士は消費者行動と消費者心理を研究され、消費者資源と幸福に焦点を当てておられます。
とても学びの深い内容で、自分の経験とも重なる部分がありました。

■使わずに持ち続けることで「宝物」に変化する心理

物が増える原因の一つは、意図的・偶発的・外的要因で「使わずに持ち続けてしまうこと」との内容でした。

特に、使わない期間が長くなると、本当は日常的に手に入るものが、いつの間にか「宝物」に変化してしまうことがあるということでした。持っているだけで満足し、物が増え続ける大きな心理的な罠です。

ライフオーガナイザー®として出来ることは、

  • 未来の使用シーンを確認すること
  • 思い込みを整理すること
  • 実際に使うサイクルを意識的に作ること

でした。

自分の経験からの気づき

私自身も、可愛いと思って買ったソーイング用の生地をなんだか使うにはもったいない気がして「とっておきの機会に使いた」としまい込んでしまったことがあります。

確かに年月が経つほどに「特別なもの」に感じてしまい、今も結局使えないままになってしまっていたことを思い出しました。
ですから、「あ~、私も同じように感じていたのだ。」と共感せずにいられませんでした。

本当に特別な時でないといけないのか、使えるシーンやタイミングが無いか、考えることが大切だと感じました。

■ストレスがセルフギフティング(自分へのご褒美)を妨げる心理

もう一つの罠は、ストレスが強い時には、「私にはもったいない」「今ではない」と思い込んでしまい、自分にセルフギフティング(自分へのご褒美)を与えることが難しくなるそうです。

しんどいときには「楽しむのは、やるべきことが終わってから」と考え、自分が欲望に打ち勝ったと思い込んでしまう。
先延ばしを続けた結果、幸福感を失ってしまうとの内容でした。

しかし、実はストレスが強いときほどセルフギフティングが効果的であると、研究で明らかになっているそうです。

ライフオーガナイザー®として出来ることは、

  • なぜ「使わない」「手放さない」のか、その理由を一緒に探ること
  • 小さなセルフギフティングを提案し、「使ってみる」ことにチャレンジしてもらうこと
  • 物を使うことで、身体的にも感情的にもゆとりが生まれることを伝えること

でした。

自分の経験からの気づき

私も、「楽しむのは、やることが全部終わってから」と自分に言い聞かせていたことがよくありました。

でも、先にリフレッシュして気持ちを整えた方が、停滞していることをスムーズに進められることを、ここ数年間は実感しています。やりたいことを我慢しすぎるのも良くないのですね。

セルフギフティングをもっと積極的に取り入れたいと感じました。

■質疑応答で印象に残ったこと

質疑応答では「うつ状態の方が所有物に対して強い恐怖を持っている場合、どう対処したら良いか?」という質問がありました。
それに対して、
「無理に思い込みを変えようとせず、気持ちが整うまで待つこと。完璧を求めず、続けることが大切。」
という回答がありました。

実際に私も、片づけ現場で継続的に取り組むことで少しずつ環境が変わり、クライアント様の気持ちにもゆっくりと変化が生まれていく過程に立ち会ったことがあります。
改めて「続けること」の大切さを感じました。

 

今回のウェビナーを通して、2つの心理的罠をについて学びました。
  • 物が「宝物」に変化してしまう心理
  • ストレスが強いときにセルフギフティングを避けてしまう心理
クライアントの気持ちにより寄り添い、本人も気づいていないかもしれない思い込みや先延ばしに向き合いながら、丁寧にサポートを行っていきたいと考えています。


宮本ちかこ
宮本ちかこ
私自身も「今ではない」としまい込まず、日常で「使う」「楽しむ」ことをもっと大切にしていきたいです。

参加メンバーのブログ記事をご紹介。

宮本ちかこさん「【学び】ICDウェビナー/手放せないことと先延ばしにする:物が多くなる原因となる2つの心理的罠

尾上今日子さん「何故私たちはモノを持ち続けてしまうのか?

ライフオーガナイズ?ライフオーガナイザーって何?という方はライフオーガナイズ入門講座の受講をおすすめします。 ライフオーガナイザーに興味がある、という方は、ライフオーガナイザー2級資格認定講座の受講を、ライフオーガナイザーとして活動したい!という方は2級受講後、ライフオーガナイザー1級資格認定講座を受講ください。ライフオーガナイザー資格認定講座の詳細や協会概要についての資料請求はこちらから


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