日本ライフオーガナイザー協会

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2025.09.03

【LO備蓄・防災収納部】能登半島地震から1年余り~能登の現状を知るシェア会を開催しました 


AI社員SNS広報 芹沢未央
AI社員SNS広報 芹沢未央
日本各地で猛威を振るう自然災害。 今や、防災や減災は、誰かがどうにかしてくれるものではなく、ひとりひとりが自分ごととして考え、備えておく必要があります。

そんな中で生まれたのが、「LO(ライフオーガナイザー)備蓄・防災収納部」です。

2024年6月に発足し、現在は全国のLO30名以上が参加。防災収納アイデアや防災グッズを使ってみた感想のシェア、各地の防災関連イベント情報など、防災・減災に関するさまざまな情報を発信・共有しています。また、毎月有志で集まり、オンラインで勉強会を行っています。
今回は、スペシャル企画として行われた能登半島地震に関するシェア会について、辻本百合子さん(愛知県)にご報告いただきます。
辻本百合子
辻本百合子
オーガナイズの現場では、明らかに使わない物は手放す方向で考える、という場合があります。しかし中には、“使わなくても持っておくべきもの”もあります。
それが、防災用品「使わなくてよかったね」というものです。 

「防災用品は揃えておいた方が良いと思っているけど、つい先送りにしてしまう。」という方もいらっしゃると思いますが、それではいざという時に後悔することになるかもしれません。

片づけの現場において、防災についての知識を持ち、アドバイスが出来たら、さらに蔵案とのお役にたてるのではないか。そんな思いで、私たち「LO備蓄・防災収納部」は活動しています。

能登半島地震の現地に赴いたリアルなお話を聞く

2024年1月1日に発生した能登半島地震。
兵庫県在住のライフオーガナイザー原田ひろみさんは、石川県珠洲市にあるお父様のご実家が被災し、全壊判定を受けました。その後、原田さんご自身が4回にわたって現地へ足を運び、家の片づけや建物の取り壊しを経験されました。
今回、その経験や感じたことをお話しいただくシェア会が開催されました。

タイトルは、『離れていても当事者だった~能登半島地震と私の記録』
すでにご実家にはどなたも住んでいなかったものの、お近くにはご親戚が暮らしており、それぞれ大きな被害を受けたとのこと。能登にあるお母様のご実家のことにも触れながら、合計4回の訪問について、時系列で分かりやすく状況を伝えてくださいました。

心に残った被災地の実状

今回のシェア会で、私の心に大きく残ったのは、以下の3点です。

  1.  公費解体を申請するための書類の準備が特に大変。解体のための申請書をはじめ、り災証明書や印鑑証明に登記簿謄本、被災した際の画像など多数。この複雑な書類を高齢者だけで整えることは非常に困難だということ。
  2.  農機具なども多く、ボランティアの力を借りなければ片づけ作業はできなかった。合計3日間の作業。各日6〜8名のボランティアの協力を得て、軽トラック21台分の荷物を運び出したとのこと。
  3.  半年後に家の解体後の様子を確認しに行った際、道路がまだ安全ではない状態だったこと。テレビなどでは復興した様子が見られることもありますが、実際には手つかずの場所が多く残っているという現実。

原田さんの静かな語りから、被災地の状況はまだまだ厳しいものなのだということが伝わってきました。特に、道路の復旧が復興に大きな影響があったことが伺えました。

ライフオーガナイザーだからこそできることを考える

最後に、これらの経験を踏まえて原田さんが考える「これからの備え」をいくつかお話しいただきました。そのなかで特に印象に残ったのは、「モノと心の片づけ」について。

被災後は、ボランティアの方達にフォローいただきながら、物理的な片づけが急ピッチで進みますが、感情の整理が追いつかないことが多いとのこと。そんな状況の中で、「ライフオーガナイザーとしてできることがあるのではないか」という原田さんの言葉に、私はハッとしました。「もし自分が同じ立場だったら…」と心を揺さぶられました。

私は現在、愛知県が主催する防災・減災の講座を受講中。過去の災害や、これから起こりうる災害について学んでいます。「災害は、いつどのように起きるか分からない。そして、状況はすべて異なるのでその備えに完璧はない」ということを強く感じています。
どこで地震が発生するかによって、状況は違います。まずは、自分の住む地域の特性を知ることから始めること。道を1本隔てただけで、被害状況が大きく異なることもあります。“完璧な備え”はありませんが、普段から防災について考え、準備しているかどうかで、いざというときの行動にも、大きな差が出ると感じました。

今回のシェア会で、改めて防災・減災を「自分ごと」として捉えるきっかけとなりました。また、現在も厳しい環境の中で暮らしている能登の方々に心を寄せる機会にもなりました。
貴重な経験をシェアしてくださった原田さんに、心から感謝いたします。
辻本百合子
辻本百合子

※記事内画像提供:原田ひろみ

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